商業アニメの過去と現在 2
商業アニメの過去と現在 2
(前回からかなり間があいてしまいました。お詫びいたします。)
さて、後半は、話題の国立メディア芸術センターについての話題がありました。
「国立の漫画喫茶」と揶揄されてしまっている、この計画。どうやら、白紙に戻る気配なのですが、とりあえず、みなさんはどう思っているのでしょうか?
安彦さんは、「サブカルチャーに役所が出てくる必要はあるのか?」と疑問を投げかけます。漫画やアニメなどが、カウンターカルチャーとして機能していることを前提にお話されているのだと思いますが、おそらく、役所が文化を統治する、という事態を懸念されているのかと。
文化なんて、支配者の意図によって容易に「発見される」し、「創造」もされるものです。こういった文化のわなに、私たちもセンシティヴでなくてはいけません。
芦田さんのポイントは、「アニメーターたちの人材不足。」これはかなり深刻な問題で、いい人材はあるのに、食えなくて辞めていくそうなのです。アニメーターさんの給与体系や労働条件など、最近詳細なデータが発表されましたが、http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0905/28/news016.html
思った以上に深刻ですね。海外からも、「日本でアニメを作りたい!アニメーターになりたい!」という声をよく聞きますが、はっきりいって、「やめたほうがいい」と返事せざるをえません。
(最近もそういう相談を受けました。真実を伝えました(笑)
しかし、その現状は改善していかなければいけませんね。政府もアニメを「国策」に使おうとしているなら、そういう財源を製作用に確保して、しかも末端のアニメーターに回るようにしたほうがいいのではないでしょうか。
(それでも安彦さんの問いに戻ってしまいますが。)
経営者の立場から、ボンズの南さんは、本当にかなりシビアな状況だということを語って下さいました。海外での配給ルートの確保など、これからのビジネスモデルは、急いで整えていかないといけない、ということをおっしゃっており、お金が動かないと、文化も廃れていくのかも、などと考えてしまいました。
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