研究ノート 物語の類型について

「人気の出る物語には、共通要素が存在する」という仮説というか定説。 典型なのは、神話や民話のプロットが、世界中で似た構造を持っているというもの。つまり、人間は集合的無意識を共有しているのだという。

純化してしまうと、神話や民話の冒険物語は、
主人公への外部からのメッセージが伝達される

出立

危険に遭遇、戦い、成長

帰還、宝物の獲得、世界救済など

ということになる。


例えば、ハリポタ。何人もの批評家が指摘しているように、ハリポタは何も新らしいことをやっているわけではなく、ごく古典的な物語のプロットを総合して見せているだけ、だとすると・・・・

では、世界中で人気のあるNARUTOBLEACHやワンピースは、どこまでハリポタ的類型化できるのか???まずは、主人公が少年の場合。

人物設定には・・・
1主人公には両親がいない、もしくは片方の親がいない(孤独なヒーロー)
2主人公には、秘密の出自があり、多くの場合、実は王子、実は過去の偉大な業績をあげた人息子(レジティマシー)
3成長=強くなること=男になること (修行)
4主人公にしかできない謎の力をもっている(独自性)
5ライバルがいる。単純バカな主人公に対し、冷静沈着なライバル。
6夢をもっている(多くの場合は夢の実現=父(大文字の父)を超えること
7主人公とライバルの間に女性がいる


プロットの構成には・・・
1サイドストーリーを作りやすい
2緊張と笑い(コミックリリーフ)
カタルシスがある
4西洋的日本性がある (もしくはエキゾティックなもの)
5学園性

ととりあえずのリストを作ってみた。さて、 NARUTOの場合は・・・

1適合 孤児という設定。
2適合 父親は最強の忍者4代目火影らしい
3適合 まさに修行
4適合 九尾のチャクラ。でも自分でもコントロールできない。
5適合 サスケ=冷静沈着エリートタイプ。
6適合 火影になること。村を守ること。
7適合 サクラの存在。最後はサクラとナルトが結ばれるとは限らない。

1適合 任務としてサイドストーリーが永遠に作れる
2適合 自らコミックリリーフとなる場合がある。
3適合 絶体絶命のピンチから、最強の敵を倒す。
4適合 漢字、忍者、金髪、青い目etc.
5適合 忍者学校

うむ、ナルトは適合でした。さて、Bleachは・・・