2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

 日本アニメにおけるレズビアン・コード

先日のヘレンさんの講演を聴いて、ふと、あることを思い出しました。それは、欧州で日本の少女向けアニメが紹介される時、結構「レズビアンもの」としてカテゴリー化されることが多い事。 例を挙げると、 「キャンディ・キャンディ」(キャンディとアニー) …

 日本のアニメーション (英国講義)2

注:これは2008年10月の報告を再掲したものです。今日は、ヘレン・マッカーシーさんのレクチャーをまとめてみましょう。でも、実に早口で非常に広い範囲と長い歴史を概観したので、全てをまとめる事は難しすぎます。彼女のフォーカスを中心に、まとめることに…

 ファンタジー・フィルム(英国講義)

(注:2007年10月のブログで書いた記事をここに再掲します)「日本のアニメーションとファンタジー映画」という講義をロンドンで聞いてきました。レクチャラーは、クリス・フェルさんと、日本アニメを世界へ紹介したパイオニア的存在、ヘレン・マッカーシーさ…

p1**[書籍紹介] 占領下の映画――解放と検閲

占領下の映画―解放と検閲 (日本映画史叢書)作者: 岩本憲児出版社/メーカー: 森話社発売日: 2009/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (3件) を見る[rakuten:book:13116849:detail]「占領下の映画――解放と検閲」 岩本憲児編戦後日本映画はどう変わったの…

 実写映画の中の二次元アニメ

「実写映画の中の二次元アニメ」 以前、アニメーションとは何か、という定義をしたときに、「物が動く」ことが一応のアニメーションの定義だと書いた。今日は、実写とアニメの境界について、思っていることをつづってみよう。 そもそも「人が動く」のか「も…

 マンガは越境する シンポジウム報告3

「マンガは越境する」 シンポジウム報告3「脱歴史」のメディアとしてのマンガと「歴史」 ジェクリーヌ・ベルント(横浜国大)マンガにおいて、戦争やナショナリズムが描かれるのは、珍しいことではないが、この頃注目される「歴史漫画」に対するパネリスト…

 マンガは越境する シンポジウム報告2

「マンガは越境する」シンポジウム 2)ディスカッション 国境を越えるメディアとしてのマンガ 大城房美(筑紫女学園大学)今度は、少女マンガのお話で、これも1970年代を少女マンガスタイルが成立した時期と捉えています。少女というカテゴリーは、それが単…

 マンガは越境する シンポジウム報告

「マンガは越境する」シンポジウム 2009年1月12日京都国際マンガミュージアムアニメではありませんが、アニメと関連深いマンガのシンポジウムに行ってきました。テーマは、国内、国外でマンガというメディアが、さまざまに越境している現状を、どうとらえ、…

劇場版BLEACH 第二弾 もう一つの氷輪丸

劇場版「BLEACH The Diamond Dust Rebellionーもう一つの氷輪丸」第一弾の映画は、主人公の高校生一護と、サブ主人公女子高生センナの物語でした。男性ヒーローが、女性ヒロインを守るという物語は、構造的には王道です。「守る」というのも、アクショ…

 映画 BLEACH 1 MEMORIES OF NOBODY

劇場版 BLEACH 第一弾 MEMORIES OF NOBODY年末年始は、アニメ映画のTV放映が多かったですね。以前見たことのあるこの劇場版BLEACH第一弾も、あらためて見直しました。「BLEACH」というのは、『少年ジャンプ』という雑誌に連載中の久保帯人の漫画です。それを…

 カルチュラル・スタディーズへの招待

明けましておめでとうございます。2009年の幕開けです。非正規雇用の契約年数の削減や、次年度にやってくるアナログ放送の終焉と地上デジタル化など、社会構造や制度改革がどんどんすすんでいく、現在。あとから歴史の教科書に、「変動の世紀」などと書かれ…